こんにちは!
速いパッセージをクールにスッと演奏する
カッコいいですね!
速く動くには小回りを効かせて…
コントラバスの方とのレッスン
スピードの速いスケールの演奏で限界を感じているとのこと。早速演奏してもらうととても上手に弾いていましたがいくつか助けになりそうな事がありました。
コントラバスは楽器が大きいのでそれだけでもひと苦労。楽器を出すのも移動するのもフルートのようにはいきません。自分より背が高いのですから、どうやって自分の身体を使うかはとても大切なのです。
今回の方は、腕・手・指の動き方に更なる可能性があったので、それぞれの関節の色々な動かし方を体験してもらいました。
手首は縦横方向にしか動きません。回って見えるのは肘から手首の間にある2本の骨がクロスしている動きと手首の縦横方向のコンビネーションです。
肘の関節は曲げ伸ばしの動きのみ、その上の肩の所は360°自在に動きます。
さあこれでOK!
ではありません…
肩と呼ばれる関節は肩甲上腕関節。腕は肩甲骨につながり、肩甲骨は鎖骨につながり、鎖骨が胸骨とつながってやっと軸骨格につながるのです。
腕は一般的に肩と呼ばれている胴体の上・横から出ているのではなく、鎖骨から始まります。ということは、肋骨の上部分全体が腕として連動しているのです。
さて、そうして腕全体を一通りワークして演奏したところ「ビブラートがかけやすくなりました!」とのこと。見ていても美しい動きです。スケールもスピードアップしましたが、さらに指の動かし方についてワークをして演奏してもらったところ、何と初めに限界と言っていたスピードの30%増しでスイスイ弾いていました。
まだ練習の余地はあるようでしたが、驚異的にスピードアップして「すごく速く弾けそうです!」と言って喜んでいました。
自分の望む演奏には身体をどう使ったら音楽の助けになるのか。これを考えることも演奏の一部だと思います。スムーズな身体の動きが自分の演奏の幅をひろげてくれますので。
フィンガリング、腕・手・指の動きについてはTHE FLUTE vol.168 に書きましたのでぜひ参考にしてください。
みなさまの音楽のために
フルート奏者
アレクサンダー・テクニーク教師
大熊克実
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