
こんにちは!
名前を聞いて笑いました。
架空の曲ですが、ストーリを持って目的に向かって建設的・音楽的に吹くため、バジルさんが授業中にとっさに作ったHigh-Fまで上がるF-Durの音階の名前です。
ホルンの方のアクティビティレッスンだったのですがバジルさんが吹いてみるので、私に「指揮をしてください」と言ってきたのです。
ブラームスの交響曲第6番!
いかにも響きが豊かそうです。
実験ということで、私が指揮をしてバジルさんがオーケストラの首席奏者としてブラ6のホルンソロを吹き始めました。
吹き始めてすぐ「ちょっと待って」
何か上手くいかない様子で「緊張する」と言っていました。
でもこの現象、指揮をする側にこそ原因があります。
その時の私は、音楽に入りきっておらず、ある意味全体の60%くらいな感じでした。これでは奏者から音楽を引き出すことはできません。
あちらはあちらで仕切り直しでしたが、実は私の方こそ仕切り直し。本番で演奏すると思って気持ちを作ることにしました。
周りとコンタクトをとって演奏者とも繋がり(これは少し薄かった)、自分で自分の面倒を見つつ指揮を始めました。
上手くいきました!
「上手く」というのも曖昧な言い方ですが、ストーリー、吹き方(指揮)のプランがはっきりしていて、その空間により音楽が響き渡ったということです。
音楽は心。深いところに普遍的に存在しています。そしてそこにアクセスして、表の世界へ連れてくる。そのスキルを我々は日々練習するんですね。楽器も歌も指揮も一緒です。
その後、レッスンを受けていた方が奏者になり、再び指揮をしました。
何度か演奏して、その度にこちらでも修正変化をチャレンジしました。最終的には、ある意味カデンツァみたいなものでしたので、ほとんどアクションはいらないと思い、演奏者の自由になるよう私の音楽感を出しつつ全体を統合して少しだけリードする感じで指揮をしていました。
お互い修正しながら演奏したのでどんどん良くなりました。
こちらの考え方、身ぶりでもずいぶんと変わるものだなぁ、と自分の良い経験になりました。
ホルンのレッスンだったのですが、「こちらこそ」密かにありがとうございました!
みなさまの音楽のために
フルート 大熊克実
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