呼吸・ブレスのこと!

みなさま、こんにちは!

始めに新入生に教える事といえば呼吸の事。どの楽器でも呼吸は大切ですよね。打楽器や弦楽器も演奏する時には音楽的に呼吸をしていますから。

吹奏楽部あるある
机を並べてその上に仰向けに寝てメトロノームをかけて息をコントロールする練習

この方法は目的や事実に沿って行いましょう。背中には制限がある上に引力も働きますので完全に同じ感覚にはなりませんが、全身の力が抜けて実際に起きている身体の動きを認識してもらうのには有効だと思いますので、How to を書いておきます。先輩たちも教える前に自分でやって体験しておいてくださいね。

空気が入るのは肺、身体全部が動きます!
よく言われる「肩を上げないで」という指示は、呼吸をして起きる事をやらないでという意味になってしまいますのでご注意ください。肺は鎖骨の近くまでありますので、肩の方を含め身体全体が動きます。

自然な呼吸がどうなっているか体験してみよう!
1.肺の場所確認
肋骨(あばら骨)を背中も含めて自分で360°触ってみます。この肋骨の内側に肺があり、そこに空気が入ります。とても広範囲ですよね。

2.膝を立てて仰向けになり身体が自動でやっている自然な呼吸になるのを待ちます
Point:腹筋を使って…という考え方はお休みにして「自動で息している時はどうなっているんだろう?」 そう思って自分を感じてみましょう。また、寝ている時に机が狭くきゅうくつに肩を狭めてしまうと自然な呼吸を妨げます。アタマが動けるようにイメージして身体全体を脱力して、そっとお腹の上に手を添えておきましょう。

3.呼吸が落ち着いてきたら手のひらを柔らかく広げて肋骨の上にそっとおき、動いている範囲を感じてみます。鎖骨の上からお腹まで広い範囲が動いています。空気が入ってくるのは肺。肋骨で囲まれた部分です。

4.広い範囲の動きを感じられたら、呼吸を繰り返しながら背中の肋骨部分にも手を当てて動いている事を感じてみます。もちろんお腹の下の方も動いていますので、本当に身体全体が動いているんですね。

実際に吹く時は、起きているので背中部分は自由になり呼吸はもっと自由に行えます。

これで全方向の動きを体験できました。自動で呼吸をしている時の動きは決して大きくありません。私たちが無意識にやっている呼吸の自然な動きを改めて感じてみることで、知識として後付けされてしまった「お腹に息を入れる」「肩を上げない」などの誤った情報をリセットできます。

これが呼吸の自然な動き。「お腹を使って」という考えをお休みして、身体が自然に行っていることを大切に尊重してあげましょう。その時にどうなっているか観察してくださいね。これが感じられたらトレーニングのスタートです。

ブレスのトレーニング

吐く事からスタート
ここからは意図的にお腹も使っていきます。
息を吐き切ったように感じても、胴回り全体の腹筋を使ってもっと出そうとしてみます。意識はお腹の奥の背骨(腰椎)についている筋肉を使う感じ。これによって肺の中の圧力が外より減って、脱力した時にたくさんの空気が自然に入ってきます。「吸おう」ではなく脱力。脱力自動吸気の効果を上げるには、お腹全体・身体全体を使って空気をトコトン吐こうとする事がポイントです。もちろん「吸おう」として吸うこともできますが吐き切って脱力の方が早く楽に自然に吸えます。あわてず自分のペースで実験してみましょう。

これらの感覚を認識できたらみんなで合わすことができます。認識しないうちに一緒にやろうとすると間違えたやり方を覚えてしまいますので、まずは個別で行いましょう。

それから、楽器を持って吹こうとすると、この事を忘れてしまうかもしれません。

でも忘れて大丈夫です!

大切なのは「忘れた事に気付けること」。「ああ、忘れてた! 吐ききって脱力、もう一回やってみよう!」

こんなスタンスで練習してみてください。これこそが本当の意味での練習です。

 

この練習の目的は身体で起きている事実を知ること

教育現場ではまだまだ事実と異なった迷信が数多く残っています。我々は1つでも多く身体に起きている本当の事をお伝えしようと思っています。

練習などで何か違和感を持ったり疑問があれば、早めにご相談くださいね。

 

みなさまの音楽のために

フルート 大熊克実

 

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