こんにちは!
今回の表現についてはフィジカル的にどうコントロールするのかに焦点を当ててみます。
特に操作しなくても自由に吹けて楽しい、という方もたくさんいます。一方で何か上手くいかない、という方も多いのです。
どちらの方も、いくつか確かめると面白いことがありますので参考までお読みいただければと思います。
フルートを吹く時にやっていること
息のスピード
低音 ⇄ 高音
遅く ⇄ 速く
息の圧力
低音 ⇄ 高音
適宜強く。これを違うように理解している学生さんが多いのでちょっと試してみてください。求める音色によっても変化させますが、高いから強く、低いから弱くという事はありません。基本的に圧力をかけていきます。
息の量
低音 ⇄ 高音
少ない⇄多い
息のスピードほど顕著には変わらないです。ソノリテなどで低音域に下がっていく時、意図的に息の量を変えないで吹く練習をすることもあります。当然入りにくいですが訓練する事で低音をバリバリ鳴らすコツが掴めます。逆に音が上がっていくのに息の量を変えないと細い音になってしまいます。自分で出している音をよく聴いてくださいね。
実は吹く時に使う息の量は、鳴るポイントに向けて吹いている場合「音量に正比例」します。大きな音を出すには大きな振動を作り出す必要があるので、フルートの場合はリッププレートの歌口で大きな空気の振幅が必要なのです。
さて、息の「スピード」「圧力」「量」と、たった3つの事について確かめましたが、それぞれの項目について3段階ずつ設定したとすれば27通り、5段階ずつだと125通りの変化が付けられます。
現実的にはもっと多岐なことを微細なコントロールしますから、天文学的なパターンを生み出すことができます。
これを音楽のイメージ、ストーリーに合わせ、各場所でどうするか細かく計画していくと、より表情豊かな演奏につながっていきます。
自分をコントロールする事で、自分の中にある音楽が湧いてきて自然な音楽の表現につながっていきます。
みなさまの音楽のために
フルート奏者
アレクサンダー・テクニーク教師
大熊克実
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