フルート聴こえない!

投稿日: 作成者: くまさん
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みなさま、こんにちは!

フルートのみなさんは
きれいな音で優雅に
メロディを奏でています

明らかにもっと大きく吹いて欲しい
そう感じる方もいらっしゃいますが
響きのある音で
演奏されている方も多くいらっしゃいます

指導者の先生
もしかしたら
フルートが聴こえないのは
周りが大きいのかもしれません
(ほかの楽器でも当てはまります)

伴奏を聴きながら吹いている生徒さんが
「いつものように吹けない」
「息が足りない」

と感じていたら
そうかもしれません

周りを聴いてソロを吹いていると
自然にそれより大きく吹こうとリアクションしています

そうすると

息が足りなくなり
吸いたくない所でブレスをしたり
自分のイメージしたフレーズを作れなくなってしまいます

やさしく吹きたいのに
力んだ硬い音になってしまいます

特にフルートの記譜が五線の中にある時や
さらに真ん中より下にある時にソロだったら
伴奏が普通に吹いていたらきっと聴こえません

ドヴォルザークの新世界の第1楽章に
低音域を見事に使った
望郷的でステキなフレーズがあります

それが映えるのは
弦楽器がpppで支えて
フルートがpのニュアンスで吹けるから

フルートはpと書いてあっても
本当に音量を小さくして吹くことは
意外に少ないです

pは絶対的音量の指示ではなく
静けさを表す
優しさを表す
などの表情も含んでいます

そして空間全体の音楽的pですから
その人が小さく吹く必要がない時も
たくさんあるのです

この新世界のpも
「小さく吹く」
意識ではなく
むしろ
「静けさの中で故郷を思いハッキリ吹く」
などとなります

フルートの絶対的音量からすれば
mf~fくらいに相当するかもしれません

このくらいハッキリ吹いているのに
聴こえなかったら周りが大きいのではないでしょうか

特に吹奏楽では
伴奏のクラリネットやサックスは
弦楽器のようにpppは出しにくいですよね

もちろんやれば出来るんですよppp
(できれば気持ち良いです)

基本フルートは他の楽器より音が小さいので
周りの人が聴いてあげて助ける!

そんなアンサンブルができたら素敵ですね

指導の先生も
始めから
「フルート小さい!」
と言うのはちょっと待って
(伴奏大きいかも)
を思い浮かべていただけると
繊細で優雅な表現も楽しめるのではないでしょうか

協力して音楽を楽しんでくださいね

みなさまの音楽のために

フルート奏者 大熊克実
ウェブサイト http://www.okumakatsumi.com
ツイッター https://twitter.com/okumakatsumi
メール art-music@okumakatsumi.com

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くまさん

フルート奏者 Flutist 吹奏楽指導者 Band Director アレクサンダー・テクニーク教師 Alexander Technique Teacher
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