こんにちは!
先日吹奏楽の指導に行った時のこと
打楽器の生徒さんが新入生への指導でスッキリしない事があるというので、実際に指導をしているのを見せてもらうことにしました。
最近はマッチドグリップという左右同じ持ち方(食事の時のナイフを持つのと同じ形)で叩くのが主流になっていますが、今回の学校ではトラディショナルグリップでした。
これにはマーチングの影響もあります。
昔のマーチングスネアは右からかけるショルダーベルトを使い、左のモモに楽器を付けて演奏するようになっているため、マッチドグリップでは叩きにくかったのです。
そのため、写真のように手のひらを上向きにしてスティックを持ち「ねじり」の動作でスネアを叩くのです。
さて、この生徒さんはねじるには訓練が必要で慣れるのに時間がかかると説明しながらお見本を見せてくれます。
一連の動作を動きの説明をしながら教えているので、新入生も聞きながらマネをしています。とても素晴らしい進め方です。
そうして右手の動きが終わり、左手に移りました。
左手を上げてアタマの周りを手が廻ってインパクト!
この瞬間に、指導している生徒さんに私が聞きたいなと思っていた事が動作として表れていました。
手首をねじろうとしていたのです。
実はこの手首、「手のひら⇄手の甲」「親指側⇄小指側」の方向には動く事ができますが、ねじりはできないんです。
ねじれるのは、指先から肘までの間全体。手首と肘の間にある二本の骨が上手にクロスしてねじることが出来るのです。
私が実際に起きていることを動かしながら説明していると、それをマネしていた教え役の生徒さんから笑顔が!
わかりました!
さらにそれをマネをしていた新入生さんの動きも身体の構造に沿ったダイナミックで柔軟な美しいものになり、練習台を叩く音がよく響くようになっていました。
身体の構造上できない事をやろうとすると故障や痛みの原因になってしまうので気をつけたいところです。不可能な頑張りを回避できて良かったです。
手首の所でねじりはできません。肘から先全体でねじって下さね。
トラディショナルグリップは難しい訳ではありませんよ。
みなさまの音楽のために
フルート奏者 大熊克実
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